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ワーク・ライフの傾向と対策 vol.99

「転職者」のリアル ~転職者実態調査より~

さて、前回は総務省の「労働力調査」の結果から、転職に関わる項目をピックアップしてお届けしました。
今回は厚生労働省が行っている、ずばり「転職者実態調査(平成27年)」の結果についてご紹介しましょう。

【前職の通算勤務期間は―】

転職者の直前の勤め先の通算勤務期間をみると、

「2年以上5年未満」27.1%
「5年以上10 年未満」18.6%
「10 年以上」18.0%

となっています。
比較的短い勤務年数で転職する人が多いようですね。


【労働条件の変化は―】
賃金と労働時間について、転職ビフォー・アフターをみてみましょう。

賃金については
「増加した」40.4%
「減少した」36.1%
「変わらない」22.1%

となっています。
なお、年齢が若いほど賃金が増加した人の割合が高くなっています。

労働時間については
「減少した」34.2%
「変わらない」33.0%
「増加した」31.6%

となっています。
こちらはケースバイケースという印象ですが、全体としては働き方改革により労働時間は減少方向にあります。


【離職理由は―】
離職した主な理由は「自己都合」が 75.5%と最も高くなっています。

具体的には
「労働条件(賃金以外)がよくなかったから」
「満足のいく仕事内容でなかったから」
「賃金が低かったから」

の順に回答が多くなっています。


【転職活動の方法は―】

転職者がどのような方法で転職活動を行ったかをみると

「公共職業安定所(ハローワーク)等の公的機関」41.4%
「縁故(知人、友人等)」27.7%
「求人情報専門誌・新聞・チラシ等」24.2%

がトップ3を占めています。
私たち転職エージェントのような民間の職業紹介機関を利用した人は18.8%と少数派となっています。


【転職にかかった期間は―】

転職活動スタートから離職までの期間は
「1か月以上3か月未満」27.2%
「転職活動期間なし」25.8%
「1か月未満」19.3%

となっています。

また離職から就職までの期間は
「1か月未満」29.4%
「離職期間なし」24.6%
「1か月以上2か月未満」12.5%

となっています。

一方で、7.6%が「10 か月以上」と回答しています。

リフレッシュしようと意識的に休暇をとっているのならいいのですが、10か月以上転職先が見つからないのだとしたら、これは非常に困った問題です。


以上、「転職者実態調査」(個人調査)の概要を見てきました。

正直、キャリアコンサルタントとしては、転職エージェントをもっと活用していただきたいという気持ちになりますね。
今後も企業とのマッチングの精度をより高め、離職と入社のタイムラグのない、スムーズな転職サポートを心がけていきたいと思います。

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