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ワーク・ライフの傾向と対策 vol.88

職場に溶け込むための雑談コミュニケーション術

前回のコラムでは、口下手だという方から新しい職場に溶け込むコツについて質問があり、アドバイスさせていただきました。
それに関連して、雑談コミュニケーション術をひとつ紹介したいと思います。

先日、知り合いの女性からこんな愚痴を聞きました。

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仕事の移動で、ほぼ初対面の人と約2時間クルマで2人きりだったの。
相手はおしゃべりな人で、こちらにいろんな質問をしてくるんだけど、それぞれが何のつながりもなくて。

たとえば「休みの日は何していますか?」と聞かれたので、こちらは「子どもを連れて○○に行くことが多いですね」と答えるんだけど、そこから会話が広がることはなく、その話題はそれでおしまい。

続いて「どんな映画を見ますか」という質問が来るわけ。映画は好きだから真面目に考えて「こんな映画が好きで、最近は映画館でこれを見ました」と答えるんだけど、それに対しても「そうなんですか」以上のリアクションはなく、話題はそれで終了。

一問一答がずっと続いて、最後には「ドライブレコーダーに興味ありますか?」という脈絡のない質問が来て。思わず笑っちゃった。

それにしても全体的にストレスフルで、仕事以上に疲れたわ。

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ちょっと笑ってしまいましたが、私も似たような経験があります。
こちらの回答とは全く関係のないバラバラな質問が続く、なんともフラストレーションがたまるやりとりですね。

コミュニケーションにおいて相手に質問を投げかけるのは、

・あなたに興味があります
・あなたの話を聞きたいです

という意識の表れになり、信頼関係を深める上でとても有効です。
皆さんそれを知っているからこそ、初対面の人と会うときには「良い質問をしなければ」と意気込み、「会話を止めてはいけない」いうプレッシャーを感じ、今回のような事態に陥ってしまう人も出てくるわけです。

さて。
上記のやりとりにおいて何が問題かというと、相手に質問はするものの、答えを聞いていないということです。実際に聞いていないことはないかもしれませんが、それに対するリアクションができていないのです。

実は、雑談において質問するのはそう難しいことではありません。難しいのは出てきた答えに対してどう応えるかです。

たとえば、週末はどう過ごすかという質問をして

「子どもを連れて○○に行くことが多いですね」

という答えが出てきたとしたら、そこから連想して

「私は行ったことがないのですが、どんな感じですか」

などと会話を膨らませていくことが大切です。

相手の話を聞くだけでなく、

「子連れなら△△△もいいですよ」

と自分が持っている情報をシェアすると、相手も自分に興味を持ってくれます。

その話題では膨らませられないと思ったら、最初の質問の主旨から離れて、

「お子さんは何歳なんですか。うちは中学生で…」

などと自然に別の話題に移行していくのもいいでしょう。

雑談話術は、職場でも大いに役立ちます。
難しく考えず、会話のキャッチボールを楽しむつもりでトライしてみてください。

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