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ワーク・ライフの傾向と対策　vol.78

「あれもこれも転職」を考える

年末年始にご自宅の大掃除を済ませた、という方も多いのではないでしょうか。

大掃除といえばここ数年「断捨離」という言葉をよく聞くようになりました。

断捨離というと何となく「新しい片づけ術かな」というイメージを持っている方もいらっしゃるかもしれませんが、断捨離の第一人者であるやましたひでこさんのホームページによれば、断捨離とは「モノへの執着を捨てることが最大のコンセプト」であり、「モノへの執着を捨てて、身の周りをキレイにするだけでなく、心もストレスから解放されてスッキリする」ことがその目的だということです。

必要もないものを手放し、そもそものモノへの執着心を減らすことは、今の自分にとって「本当に必要なもの」「本当に価値があるもの」を見つめ直すことにつながります。


【断捨離がきっかけで転職】

さて、私の個人的な体験ですが、断捨離に取り組んだことで

「自分と仕事との関係性を見直すことができた」
「仕事上の人間関係が整理できた」
「気持ちが前向きになり、転職した」

という方が何人もいらっしゃいます。

つまり、自分のキャリアやライフスタイルを整理整頓して身軽になり、何がしたいのか、どんな人生を生きたいのかを考えるきっかけをつかんだわけです。
断捨離だからといって、とにかく質素を追求するということではありません。自分軸を大切にしてワークスタイルを選択するということです。


【「あれもこれも」の執着を絶つ】

転職がスムーズに進まない方の中には、「あれもこれも」と欲張ってしまう方がいらっしゃるように思います。

世の中にはいろんな会社があります。ベンチャー企業は安定はしていませんが、新しい技術や戦略で成長していく可能性があり、社員一人ひとりが存在感を発揮して活躍できるでしょう。
一方で大企業は安定基盤があり、待遇や福利厚生は充実していますが、仕事のやりがいが得にくかったり、人間関係が複雑だったりすることもあります。

つまり一長一短、ということです。

ここで大切なことは、あれもこれも求め過ぎない、ということです。
「給料がよい」「安定している」「人間関係が良好」「やりがいがある」「成長が見込める」「知名度がある」といった条件をすべて満たす企業はありませんよね。

もうひとつ、特に若い方ですが、「あれもしたい、これもしたい」という方がいらっしゃいます。
営業もいいし、開発もしたいし、生産管理にも興味がある、という具合です。
意欲があるのは結構ですが、これも欲張りすぎです。

転職を成功させるには、企業に求めることも、自分がやりたいことも、整理整頓、取捨選択することが重要です。

部屋も人生も、すっきりが一番ですね。 一覧に戻る　＞