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ワーク・ライフの傾向と対策 vol.63

移住を妨げるハードルを低くする

『若者の移住に関する調査』は、東京圏に住んでいる移住に興味がある若者既婚者を対象にしたアンケート調査(一般社団法人 移住・交流推進機構が実施)。公式サイトでは、移住を希望する条件や、移住を妨げている要因などの調査データが公開されています。
今回は、この中から「どのぐらいの収入のどのような仕事が望まれているのか」など、主に仕事についての調査結果を紹介したいと思います。

<調査概要>
調査方法:ウェブモニターアンケート調査
対象地域:東京圏(東京都・埼玉県・神奈川県・千葉県)
実施期間:2017年1月12日~17日
調査対象者:20代~30代の既婚男女で、地方への移住に興味がある500人

【地方移住することになったとして、あなたの世帯年収の増加の希望範囲/減少の許容範囲をお教えください】

上記の設問に関しては、
・「現在と変化なし程度が好ましい」(39.2%)
・「10%程減少まで許容できる」(10.4%)
・「10%程増加を希望」(9.4%)
という結果になっており、現状維持志向が強いようです。

世帯年収別に集計すると、
・500万円未満の層は「10%程増加を希望」「20%以上増加を希望」
・500万円~700万円未満の層は「5%程減少まで許容できる」
・700万円以上の層は「10%程減少まで許容できる」
との順で回答が多くなっています。

全般的には「現状維持」でいいけれど、世帯年収が低ければ年収アップを期待し、高ければある程度ダウンしてもOKという傾向が表れていますね。

【移住にあたって勤務先が変わるとして、重視する仕事の条件を教えてください】

移住先で重視する仕事の条件トップ3は
・「勤務時間にとらわれない仕事がしたい」(18.8%)
・「小さな会社でも良いのでやりたい仕事をしたい」(16.0%)
・「まちづくり会社等の仕事 がしたい」(15.6%)
という結果になっています。

厚生労働省の発表によると、平成28年4月の就業地別の有効求人倍率は、平成17年2月の集計開始以来、初めてすべての都道府県で1倍を上回っています。「地方は仕事がない」というのは過去のことで、今は、仕事はあるけど人手が足りないという状況が少なくありません。

【地方への移住を妨げている大きな要因は何ですか】

移住を妨げている要因をたずねる設問に対しては
・「移住先では求める給料水準にない」(25.6%)
・「田舎の人間関係が不安」(23.6%)
・「どこから手を付けて良いのかわからない」(21.2%)
という結果となっています。

地方移住に足踏みする要因は、仕事関連、人間関係、情報不足に大別できますが、中でも仕事関連、特に収入低下に対する不安が大きいようです。
確かに平均年収の面では首都圏に軍配が上がりますが、給料が多少安くても、地方では首都圏よりも広い家に住めたり、身近に豊かな自然があったりという面で、生活の質は上がります。「お金」と「お金にならない価値」を天秤にかけて考えると、移住を妨げるハードルが少し低くなるように思います。

もちろん、あなたのキャリアや強みを売り込むことで、希望する年収が確保できる求人を探すことも大切です。地域に根ざした転職エージェントである当社に、ぜひご相談ください。

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