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ワーク・ライフの傾向と対策 vol.61

現実的な「理想」の上司像

今回のコラムでは、理想の上司像について考えてみたいと思います。

「理想の上司」ランキングといえば、毎年さまざまな企業や団体から発表されているおなじみのランキングデータのひとつです。社会デビューを控えた学生に「理想の上司」を聞いた明治安田生命保険のアンケートの2017年度版では、下記のような結果となっています(敬称略)。

【理想の男性上司】
1位・・・内村光良
2位・・・タモリ
3位・・・池上彰
4位・・・原晋
5位・・・所ジョージ

【理想の女性上司】
1位・・・水卜麻美
2位・・・天海祐希
3位・・・吉田沙保里
4位・・・石田ゆり子
5位・・・有働由美子

男性部門1位のタレントの内村光良さん、女性部門1位のアナウンサーの水卜麻美さんともに、テレビのバラエティ番組や情報番組での活躍が顕著です。若手社員は、職場の悩みを相談しやすい「親しみやすさ」を上司に求めているのかもしれません。

さて、ここまではあくまで、イメージとしての上司像です。ここからはぐっと現実的に、「一緒に仕事をしやすい上司」「デキると思う上司」について考えてみましょう。

中小企業基盤整備機構が運営する中小企業のためのポータルサイト「J-Net21」では、部下・後輩を巻き込んで仕事で成果を上げているリーダーに共通する3つの特徴を紹介しています。

【1】常に仕事のことを考えている
といっても、休みも取らずに仕事ばかりしているわけではありません。家でテレビを見たりお風呂に入ったりしているとき、あるいは通勤で電車に乗っているときでも、仕事に結びつくヒントやひらめきを得る習慣が自然にできているということです。
たとえば空き時間にスマホのニュースを一読すれば、話題のモノ・コトをリアルタイムに知ることができます。それを「ふーん。今はこんなのが流行っているのか」と流すのではなく、自分の仕事、業界に置き換えて考えて、新しいアイデアを得るということです。自然体で、デキる印象ですね。

【2】常に部下の状態を把握している
組織のリーダーは、部下の協力を得ながら成果を出す役割を担っています。デキる上司はこの点をよく理解しており、部下としっかりコミュニケーションをとり、信頼関係を築いています。業務上で情報共有や個人面談の機会を持つことはもちろん、ときにはざっくばらんな場で話すことも大切です。このあたりは、理想の上司ランキングに表れている親しみやすい上司像が参考になるかもしれません。

【3】組織として実現させたい姿(ビジョン)を、イメージ豊かに伝える
デキる上司は、取り組むべき課題について、具体的な「イメージ」や「キャッチフレーズ」を部下に語り、実現に向けてその協力を引き出します。また、一度やると決めたことは、決して諦めることなく粘り強く取り組み、ほとんどを実現させます。これが信頼感の醸成につながります。
必ずしも熱血指導が必要なわけではありません。アプローチは人それぞれですが、結果を出せる行動力や指導力が求められます。

いかがでしたでしょうか。
このコラムをお読みの方の中には、現職のマネージャー経験を活かして新天地で活躍したいという方も少なくないと思いますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
また、転職先で管理職、リーダーとして採用される場合は、上司としての立場を保ちつつ、新参者として謙虚さが求められるということも意識しておいてください。
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