ワーク・ライフの傾向と対策 vol.58
最近、女性の役員登用や管理職の増加など「女性の活躍」に関するニュースをよく目にするようになりました。この背景のひとつに、2005年に働く女性の後押しを目的とする「女性活躍推進法」が成立したことがあります。これにより、国や地方公共団体、一定数以上の従業員がいる企業に、採用時の男女比率や管理職に占める女性比率などの報告義務が設けられました。報告内容は「女性の活躍推進企業データベース」(厚生労働省)として公開されています。またこのデータベースをもとに東洋大学が作成した「女性活躍インデックス」も、ぜひチェックしてみていただきたいと思います。
◎「女性の活躍推進企業データベース」(厚生労働省)
http://positive-ryouritsu.mhlw.go.jp/positivedb/
◎「女性活躍インデックス」(東洋大学)
https://www.toyo.ac.jp/site/joseikatsuyaku/
育児をしながら働く女性も増えています。女性が仕事と育児を両立させるためには、それを支援する環境の整備が欠かせません。今回は、共働き率が全国一の福井県をクローズアップしてみたいと思います。
福井県は2017年版の「男女共同参画白書」(内閣府)で、子育て期の女性が全国で最も活躍している県として紹介されました。同白書によると、女性就業率は20~24歳が75.3%(全国平均65.6%)、30~34歳が89.1%(同69.1%)と極めて高いことが分かります。
要因の一つは、3世代同居率が高いことです。県の調査では、約9割の子育て世代が親に子どもを預けられる環境があるとのことです。他にも県の子育て支援制度や働く女性のサポート策の充実が挙げられます。その取り組みの一部をご紹介します。
【福井県の主な支援政策】
□「ふくい女性活躍推進企業」の認定
女性の活躍推進に取り組む企業を認定し、広告面や資金面でのサポートを実施しています。認定されると金融機関から低利融資が受けられたり、建設業であれば工事の入札参加資格審査で加点評価されたりとメリットが大きく、現在170社以上が登録しています。
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