ワーク・ライフの傾向と対策 vol.55
外資系企業と日本企業の特徴的な違いは―?
きれいな海に囲まれ、暖かく、のんびりとした時間を過ごせるイメージがある沖縄県。沖縄を訪れた人ならば、誰もが一度は「ここで暮らしてみたい」と思ったことがあるのではないでしょうか。沖縄は今、外国人観光客の増加や外資系企業の進出で、高い経済成長が今後も期待され、UIターン就職の移住先としても注目をされています。
近年、沖縄県の人口は増加しています。2015年の国勢調査では人口143.4万人で、人口増加率は3%と全国1位でした。特殊出生率(女性1人が生涯に生む子どもの推定人数)も1.96(全国平均1.45)と、31年連続で沖縄県がトップとなっています。
財団法人日本経済研究センターの「都道府県長期予測2007-2020年」では、平均経済成長率は東京を抜いて全国1位となりました。今後も経済が見込まれる理由には以下のようなものが挙げられます。
<今後も経済成長が期待される主な要因>
・外国人観光客によるインバウンドの拡大
・外資系ホテルの開業
・基地返還地の開発計画
・活発な個人消費
経済成長の影響を受けて、沖縄の労働事情も向上しています。完全失業率は平成29年3月時点で4.1%。有効求人倍率は平成29年3月に1.01倍となっています。どちらも全国平均には届かないものの、毎年改善しています。
一方で、多くの方が重視する平均年収は、340~370万円(全国430~450万円)と全国最下位です。では、実際、沖縄に移住転職した方はどのように暮らしているのでしょうか。
奥様が沖縄出身のKさんは、都内で建築関係の会社に勤務していました。3年前に沖縄への移住を決断し、現在は前職での経験を生かして沖縄の建設会社に勤めています。
奥様と2人の子どもを養うために最低限必要な年収を設定し転職活動をしました。朝8時半に出社して残業が当たり前だった前職と比べると、労働時間も短く、休みも増え、ストレスもなくなり、「家族に優しくできるようになった」と沖縄ライフをすっかり気に入っているようです。
<Kさんが沖縄生活で気づいたこと>
・ガソリンやお酒の税金が標準税率より低い
・家賃が安い
・近所や会社の飲み会が多い
・アレルギーや花粉症が治った
・副業を認める会社が多い
転職で年収は3割ほど減りましたが、休日の過ごし方が変わり、以前よりお金を使わなくなったそうです。「なにより家族みんなの心と身体が健康になったので後悔はしていない」とおっしゃられていました。
最後に、沖縄のお仕事事情をまとめます。
沖縄では副業を認めている会社が多く、本業以外にも好きな飲食店や知り合いのお店でアルバイトをして、アルバイト代で欲しいものを買うといった自由なスタイルもよく見られます。
最近はリゾートホテルや飲食店など観光関連や建設関連の求人が増加しています。今後の経済成長に連動して、さらに雇用機会は増加すると予想されています。
那覇市や沖縄市などではオフィスワークの求人もあります。また、看護師など医療職の人手が不足傾向にあるので、転職先は見つけやすいでしょう。
沖縄での生活は、好き嫌いが分かれると思います。沖縄県HPでも移住について「良いところ、悪いところを知ったうえで移住することが大切」と書かれています。暮らしや働き方についてしっかりと調べることで失敗は防げます。
私たちも沖縄オフィスを拠点として、日々新しい情報の収集と転職サポートをしています。沖縄への移住をご検討している方は、お気軽に相談ください。
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