ワーク・ライフの傾向と対策 vol.2
最近、「移住」というキーワードをよく見かけるようになりました。
文字通りの意味は、いまの住居地を離れて他の場所に移り住むことですが、現在は「東京を脱出して地方で暮らす」というニュアンスで使われることが多いようです。地方創生をうたう国や自治体のトップダウン施策という面もありますが、実際にポジティブな意味合いで移住を考える人々が増えています。
移住のスタイルとして、生まれ育った故郷に戻ることを「Uターン」、縁もゆかりもない地域に移ることを「Iターン」といいます。「UIターン」と一括りにされることが多いのですが、それぞれメリットや魅力は異なります。改めてチェックしてみましょう。
Uターンならではの利点は、家事や育児など暮らしの上で両親のサポートが受けられる、逆に両親の老後をサポートできるなど、家族の絆を深められることです。二世帯同居となれば経済的なメリットも大きいですよね。移住といっても自分自身が子ども時代を過ごした場所ですから、コミュニティに溶け込むのも比較的容易です。
一方のIターンでは、自然に囲まれた里山からブランド力のある地方都市まで、多様な選択肢から自由に移住先を決められます。理想の環境で自分らしい働き方や生き方ができることが一番。プラス、自然風土や食、文化など、その土地ならではの楽しみを享受できます。
「脱東京」と考えれば、物価や家賃が安く、自然が多い環境で暮らせるという点はUターン・Iターンに共通するメリットです。
ひと昔前は東京と地方は情報格差があるなどと言われていましたが、ITインフラやソーシャルメディアの発展ともに、そんなデメリットもどんどん低減されています。自分の価値観や目的に合わせて居場所を選ぶ柔軟な人生設計が、より現実的になっているのではないでしょうか。
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