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ワーク・ライフの傾向と対策 vol.125

採用面接でコレを聞かれたら要注意!

採用面接でコレを聞かれたら要注意!

最近、企業のコンプライアンス違反が大きく報道されることが増えています。 世間一般の目が厳しくなっているということもありますが、SNSが普及したことで、悪質なコンプライアンス違反を犯した企業の情報がすぐさまネットにアップされ、拡散されるようになっているという現状があります。

コンプライアンスとは、企業や組織が法令を遵守することに加えて、社会的な良識やルールに沿って行動・活動することを指します。日本でコンプライアンスが注目されるようになった背景としては、1990年代以降、企業のリコール隠しや、粉飾決算など、さまざまな不祥事が明らかになったことがあります。

コンプライアンスは企業活動のさまざまな場面に関わりますが、採用時にも配慮すべき事項があります。
たとえば採用選考については
「応募者の基本的人権を尊重すること」
「応募者の適性・能力のみを基準として行うこと」
の2点を基本的な考え方として実施する必要があります。これを具体化するため、厚生労働省は「採用面接で聞くべきではない項目」として、下記の11項目を挙げています。

《本人に責任のない事項》
・本籍、出生地
・家族
・住宅状況
・生活環境、家庭環境

《本来自由であるべき事項(思想信条にかかわること)》
・宗教
・支持政党
・人生観、生活信条
・尊敬する人物
・思想
・労働組合に関する情報(加入状況や活動歴など)、学生運動など社会運動
・購読新聞・雑誌・愛読書


具体的に例を挙げると、採用面接で以下のような質問をすることは不適切です。

「本籍地はどこですか」
「ご家族のお仕事について教えてください」
「住んでいる家は一戸建てですか」
「お住まいの地域は、○○駅のどちら側ですか」
「先日行われた選挙には行きましたか」
「あなたの購読新聞や愛読書を教えてください」
「尊敬する人物を教えてください」 「結婚の予定はありますか」


上記の質問の中には「え、それもだめなの?」と、ちょっと意外に感じる項目も、正直あるのではないでしょうか。

面接のアイスブレイクに「住んでいる地域」について雑談したことがあったり、自己紹介の延長で「愛読書」「尊敬する人物」について聞かれたり…、といったことは、これまでの経験の中にあるかもしれません。しかし本来は、これらの項目は、基本的人権の侵害や就職差別につながることから、採用選考のプロセスで把握しようとすることは「NG」なのです。


もし、面接時にこれらのことを聞かれたら―。
それだけでその企業がブラックだというわけではありませんが、社会の動きに敏感ではないことは確かです。厳しい目で、その企業をもう一度見直してみましょう。

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