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ワーク・ライフの傾向と対策 vol.116

となりの転職事情

となりの転職事情

「転職」の二文字が頭をよぎると、「みんなどんな理由で転職をしたのか」「どんな視点で転職先を選んだのか」「給与は上がった?下がった?」などと、他の人の転職事情が気になるものです。
今回は2019(令和元)年の厚生労働省の雇用動向調査から、気になる調査結果をピックアップして紹介します。

■転職入職者が前職を辞めた理由のトップ5は?

まずは「転職理由」について、多いものから男女別にみてみましょう(「その他の理由(出向等を含む)」を除く)。

【男性】
「定年・契約期間の満了」16.6%
「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」11.2%
「職場の人間関係が好ましくなかった」9.3%
「給料等収入が少なかった」8.7%
「会社都合」6.3%

【女性】
「職場の人間関係が好ましくなかった」14.8%
「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」12.5%
「給料等収入が少なかった」9.4%
「会社都合」5.8%
「仕事の内容に興味を持てなかった」5.4%

転職を希望する理由は、地域や業種、そのときの景気動向によってさまざまですが、大半は現状に対する不安・不満が転職のきっかけとなっているようです。
特に前年と比べると、男女ともに「職場の人間関係が好ましくなかった」で、 男性 1.6 ポイント、女性 3.0 ポイントと上昇幅が最も大きくなっています。

もっとも実際に転職活動に取り組む際には、「新しい活躍の場を求めるために辞める」というようなポジティブな表現に置き換えることが大切です。面接対策でもありますが、自分自身のモチベーションアップにつながります。


■年収のビフォア・アフターは?

次は、みなさん気になるであろう、「転職後、前職に比べて年収が上がったか、あるいは下がったか」という調査結果です。

前職に比べ賃金が「増えた」人:34.2%(うち1割以上増えた人は 22.7%)
前職に比べ賃金が「減った」人:35.9%(うち1割以上減った人は27.6%)
前職に比べ賃金が「変わらない」人:27.9%

転職によって賃金が上がった人、下がった人は、数字としては半々となっています。
そもそも前職を辞めた理由で「給料等収入が少なかった」と回答した人は意外と少なかったので、転職において「年収アップ」という条件は、それほど優先順位が高くないのかもしれません。

年齢階級別にみると、50 歳未満では賃金が「増えた」人の割合が「減った」人の割合を概ね上回っています。
一方、50~54 歳はマイナス2.6ポイント、55~59歳はマイナス15.1ポイント、60~64歳はマイナス58.7ポイント、65歳以上はマイナス40.0ポイントと、「減った」とした人のほうが多くなります。

50代といえば、子どもの教育資金のやりくりやマイホームのローン返済などが終わる節目の世代であることが多いと思います。転職という転機を組み込んだライフプランについては、慎重に考えたいところですね。

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