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ワーク・ライフの傾向と対策 vol.112

VUCA(ブーカ)の時代の転職のために

VUCA(ブーカ)の時代の転職のために

突然ですが、「VUCA(ブーカ)」ということばをご存じでしょうか。
ビジネス系のサイトや雑誌で見たことがある、という方もいらっしゃるかもしれませんね。

VUCAとは、
・Volatility(変動性)
・Uncertainty(不確実性)
・Complexity(複雑性)
・Ambiguity(曖昧性)
の4つの単語の頭文字をつなげた造語で、ビジネスや市場、組織、個人などを取り巻く環境が変化し、将来の予測が困難になっている状況を指します。
もともとは90年代に冷戦終了後の複雑化した国際情勢を示す用語として使われ始め、近年はビジネスシーンでも使われるようになったということです。

確かに、ビジネスでもプライベートでも、デジタル化やグローバル化の進展が身近に感じられますし、加えて2020年以降は新型コロナウイルスのパンデミックが世界中に影響を及ぼしています。多くの人が「先のことは分からない」と実感しているでしょう。

あったものがなくなったり、あるいは、なかったものが生まれたり。未来を予測できない時代にあって、私たちは働くということについてどのように考えていけばいいでしょうか。

これまで、転職を含むキャリアプランにおいては「計画性」が重視されていました。
具体的にいうと
・自分はどんな仕事をしたいか
・何歳までにどんなポジションに就いていたいか
・どんな人生を送りたいか
といったことを明確にするプロセスを大切にしていました。

しかし、今や先のことを考えてもその通りに進むとは限りません。
さまざまな情報を収集し、考えて、計画を立てたとしても、そこに固執することなく、外部環境の変化に応じて柔軟に計画を変えていかなければなりません。

最近お会いした40代の経営者は
「いくら緻密な経営計画を立て、美しいビジョンを掲げても、これだけ変化が激しい時代にあっては意味がない」
と言い切っていました。
かといって、なすがままではありません。売上や利益などの数字にこだわるかわりに、顧客のニーズに応えつづける日々、社員が楽しく働く日々を持続していく意識を大切にしていると話してくれました。
すなわち、企業としての軸をもち、変化・成長していくということです。

キャリアプランも同じです。
自分自身の軸をもち、変化・成長していく力を身に付けましょう。

具体的にどんな力が必要かといえば、
・チャンスを逃さないための迅速な「意思決定力」
・不測の事態に対する柔軟で臨機応変な「対応力」
・自分と異なる考え方や価値観を受け入れる「コミュニケーション力」
・前例がない中で、自分で考え、課題を解決する「問題解決力」

というところでしょうか。
変化する環境に適応し、常に変化できる自分でありたいものですね。

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