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ワーク・ライフの傾向と対策 vol.106

転職活動で避けて通れない「キャリアの棚卸し」とは

フォーラムキャリアを含め、転職エージェントのサイトをチェックすると「キャリアの棚卸し」という言葉をよく目にすると思います。
転職活動において避けては通れないステップですが、どんな目的でどんなことをすればいいのか、改めて解説したいと思います。


【キャリアの棚卸しをする意味・メリット】

一般的に「棚卸し」とは「商品を棚からおろしてその数量を実地調査し、品質を吟味し、その価額を評定すること」を指します。
キャリアの棚卸しは、商品ではなく、自分がこれまで携わってきた仕事をあらいざらい棚からおろし、その内容を吟味して整理し、自分の職業人としての価値を確認することです。

ちょっと面倒に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際にやってみると
「自分が意外に多くのことができると気付いた」
「自分がやってきたことに誇りと自信が持てた」
という方が多いです。


【棚卸しのしかた】

ネットなどでキャリアの棚卸し用シート的なものも出回っていますが、基本的には特別なツールは必要ありません。
就職してからこれまで携わってきた仕事を書き出してみましょう。

その際、
◎「年数」「実務内容」「役職」をまとめる
◎客観的な評価や実績も簡潔に記載する
◎業務に取り組む姿勢やそこから得たものも書き出す
ということを意識しましょう。

社会人歴が浅い方や、部署の異動を経験したことのない方にとっては、そう難しい作業ではありませんが、転職歴があったり、異動が多い会社にお勤めの場合は、記憶を掘り出すのに少し時間がかかるかもしれませんね。


【棚卸しをするメリット】

キャリアの棚卸しをすることで、より良い転職にトライするための「武器=自分の強み」が改めて把握できます。
具体的には、転職希望先の企業の職務と関連する経験を抽出して、効果的な「職務経歴書」を作成することができますし、面接時にも説得力のあるアピールができるようになります。

転職活動においては、同じ業界・職種で、これまでのスキルを活かして働くか、あるいは、未経験の業界・職種で新たなスタートを切るか、いずれかを選択することになります。
前者のケースでは、キャリアの棚卸しはそのまますべて自己アピールにつながります。
では、後者の場合、キャリアの棚卸しは意味がないかというと、そんなことはありません。

たとえば「工場で生産管理を担っていた」という経験があれば、つくるものが何であれ、現場の効率化を推進してきた実績をアピールできます。
「営業チームのリーダーを務めていた」のであれば、売る商品は何であれ、リーダーシップやコミュニケーション能力をアピールできます。

つまり、その業界・職種でずばり働いた経験がなくても、キャリアの棚卸しを通じて自分の能力を掘り下げることで、それを別業種で横展開することは十分に可能なのです。



キャリアの棚卸しには、特別なツールはいらないと言いましたが、人と話す中で思い出すこと、新たらしい視点が持てることもあります。ひとりで不安なことがあれば、私たちに相談いただければと思います。

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