キャリアコンサルタントに聞く vol.99
Q:正社員か派遣か育休延長か…、子育てからの仕事復帰を悩んでいます。
新卒で就職した会社は、県外在住のパートナーとの結婚を機に5年前に退職。今は2人の娘のお世話メインの生活ですが、来春の次女の幼稚園入園を機に仕事を再開しようと考えています。いろんな働き方ができる今、正社員にこだわらなくてもいいのか、こだわったはいいけれど、日々の時間のやりくりが苦しくなるのか…。などなど、いろいろと考えているだけで、なかなか実際の行動に移せません。以前は営業職でしたが、5年のブランクも心配に思っています。何かアドバイスをいただけると幸いです。
A:「仕事にかけられる時間」「仕事に求めること」を可視化しましょう。
ご質問ありがとうございます。
子育てからの仕事復帰は、不安も期待も大きいですね。
今は言うまでもなく、女性がどんどん社会進出している時代です。
総務省の調査によれば、1980年頃は専業主婦世帯1,100万世帯に対し、共働き世帯は600万世帯。ここから共働き世帯が右肩上がりに増加していき、2000年ごろまでに逆転しました。その勢いのまま、現在は勤労世帯の約3分の2近くが共働きです。
当社にも家庭と仕事を両立したいという女性、あるいは専門分野で着実にキャリアを歩む女性の相談が多く寄せられるようになっています。
多くの夫婦が共働きをする理由として、一番は経済的な安定のためという点が挙げられます。 1人より2人で働いたほうが、当然収入は増えます。 収入が増えれば、現在の生活が豊かになり、子どもの教育費や老後資金など、将来への備えを無理なく準備できます。
同時に受け入れ側の企業、あるいは社会全般で、女性が働きやすい環境の整備が進んでいるということもあります。たとえば2015年には「女性活躍推進法」が成立し、「働きたい女性が個性と能力を十分に発揮できる社会」の実現に向けて企業努力が求められています。
以上のことを踏まえると、長く安定して働く上でははやり正社員という選択肢をおすすめしたいところです。
ただ質問者さんがおっしゃるように、今は多様な働き方が選べる時代です。現在のライフステージに焦点を当て、時間的にも体力的にも無理なく続けられる働き方を選ぶことも大切です。
働き方を検討する際は、「仕事にかけられる時間」「仕事に求めること」を可視化するといいでしょう。
具体的には、まず1日のスケジュールを書き出し、そこから「18時までに幼稚園にお迎えにいける」「完全週休二日制」といった働く上での条件を明確にします。ご夫婦で家事育児の役割分担を考えることも大切ですね。
次にマイカー、マイホームの購入や子どもの進学など、将来予定している大きな支出を書き出し、自分たちの生活を維持するために目標とすべき月収を把握します。
これをベースに、可能な働き方、目指すべき働き方を想像してみて頂ければと思います。
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