転職百科

フォーラムキャリア転職百科>長く働ける会社に「最後の転職」をしたい。

キャリアコンサルタントに聞く vol.94

長く働ける会社に「最後の転職」をしたい。

Q:長く働ける会社に「最後の転職」をしたい。

現在35歳で、営業職としてこれまでに2回、転職を経験しています。今回3度目の転職を考えています。さすがにこれを最後の転職にしたいのですが、長く働ける会社を見つけるコツがあれば教えてください。

A:ご自身が「長く働ける条件」を明確にしましょう

終身雇用は雇用制度の特色とされてきましたが、もはや多くの企業で崩壊しています。
初めて就職した会社に定年まで勤める人の割合は、労働人口のうちの8.8%にすぎないという調査結果もあります。
また厚生労働省の「雇用の構造に関する実態調査 / 転職者実態調査 / 令和2年報告書 統計表 個人調査」によると、30代の方の転職回数の平均は3〜4回となっています。
質問者さんは35歳で3度目の転職ということですが、回数としてはそう珍しいことではありませんので、ご安心ください。

終身雇用を企業に期待することが難しい状況の中で、長く働ける会社を見つけるコツは一概には言えませんが、まずは自分自身が「長く働ける条件」を明確にする必要があります。

長く働ける条件は、人によってそれぞれですが、たとえば

〇結婚や妊娠・出産、介護などライフステージの変化に対応した柔軟な働き方ができる
〇職場の人間関係が良好で、居心地がよい
〇今後も成長が見込まれる業界で業績が安定して伸びており、収入面で満足できる
〇好きな仕事、社会貢献度が高い仕事に取り組め、やりがいを感じられる
〇休日は多く、残業は少なく、プライベートの時間が確保できる
〇在宅勤務が可能
〇体力的に辛くない
〇成果が正当に評価される

といった条件が考えられるでしょう。

相談者さんは、何が要因となって転職を考えていらっしゃるのでしょうか。
年収でしょうか、あるいは人間関係でしょうか、はたまた営業という職種そのものでしょうか。
それを明らかにし、問題が解決できる会社・職種を選ぶことで、長く働ける条件は整うと思います。

また、長く働ける会社を見つけることも重要ですが、それ以上に自分自身が、会社から「長く働いてほしい」「辞められたら困る」と思ってもらえるように努力も欠かせません。
業務の面で自分の強みを明確にし、周囲に認識してもらうことも大切ですし、周りへの配慮を忘れないなど、人間性の面も評価につながります。

長く働ける環境は、転職前の情報収集とマッチング、そして転職後の努力で、自ら生み出していくものなのかもしれませんね。


一覧に戻る >

pagetop