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キャリアコンサルタントに聞く vol.90

「ギャップ」が生じない転職活動とは?

Q:「ギャップ」が生じない転職活動とは?

今の会社に新卒で入社し3年が経ち、転職を検討しています。正直、入社直後から仕事内容や社風の面で「思っていたのとは違う…」と後悔しましたが、とにかく3年は頑張ろうと決め、今に至ります。今回の転職では今度こそ後悔のないようにしたいと考えています。悪い意味でのギャップが生じないような転職活動についてアドバイスをお願いします。

A:あらゆる手段で情報収集して理解・納得すること、そして過剰な期待を抱かないことが重要です。

ご質問ありがとうございます。

ある調査によれば、30歳以上の転職経験者で、聞いていた情報と転職先企業の実態が違うと感じたことがある人(=理想と現実のギャップを感じたことがある人)は8割以上にのぼるという結果が出ています。
ギャップには良いものと悪いものの両⾯がありますが、特に悪い意味でのギャッ プを感じている方が多く、「風土・社風」「昇給制度」「教育体制」が思っていたよりも悪かった点のトッ プ3に挙がりました。

転職前と入社後でイメージの相違や条件面の齟齬などがあると、離職・再転職に繋がりやすく、働き手にとっても企業にとっても損失が生じます。

悪いギャップを感じる原因としてもっとも多くの人が挙げたのが「入社前の情報収集不⾜」です。
人生のターニングポイントとなる転職で「思っていたのとは違う…」と後悔しないためには、入社後の具体的な仕事内容を理解する、実際に働いている社員の声を聞くなど、企業訪問やネット情報、口コミなどあらゆるチャネルでできる限り多くの情報を集めて判断することが重要です。私たちのような転職エージェントの存在も、ぜひ頼りにしてほしいと思います。その企業の業界での評判や、事業の成長性、部門のカラーなど、多くの生の情報を提供できます。

⼊社前の約束が反故にされる、条件が違うといった、客観的に見てもブラックな企業は論外ですが、イメージの相違となると、その人の解釈や価値観によるところが大きいようです。
特にかたちがない「風⼟・社風」の捉え方は人それぞれです。
「堅実な社風」は裏を返せば「保守的な社風」になりますし、良くいえば「自由な社風」は、悪くいえば「無責任な会社」です。人の長所と短所が表裏一体であるのと同じで、会社の良いところと悪いところも表裏一体です。こうしたことを理解し、納得した上でその会社を選びましょう。そして選んだのであれば、良いほうに目を向けることです。

転職先の環境に過剰な期待をしないことも大切です。最初の期待が高くなりすぎると、期待とのズレが大きくなったときにイライラやストレスが募り、「期待を裏切られた」ということにもなりかねません。それよりも肩の力を抜いて自然体で臨み、職場の人々や業務に慣れていくことから始めることです。それを踏まえて、どのように成果につなげるかを考えることが次のステップです。


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