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キャリアコンサルタントに聞く vol.86

パートナーの扶養から外れても損をしない年収の目安は?

Q:パートナーの扶養から外れても損をしない年収の目安は?

新卒で入社した会社で経理の仕事をしていましたが、出産を機に退職。数年前から知り合いの会社の経理を夫の扶養の範囲内で手伝っていましたが、子育てがひと段落したことから正社員として就職したいと考えています(ちょっとだけでも仕事を続けていたおかげで、スキルや知識はキープできているとは思います)。
ただ最近「扶養の壁」のニュースをよく耳にしますし、知人から「無理して働いても、扶養から抜けると世帯年収が減ることもあるよ」と言われました。
目安としてどれくらい稼ぐことができればいいのでしょうか。


A:200万円以上の年収を確保できれば、世帯収入アップのメリットが感じられます。

ご質問ありがとうございます。

質問者さんが不安に思っていらっしゃるように、にこれまで被扶養者だった方が扶養から外れると、世帯年収が減るおそれがあります。
これは扶養に入っていたことで適用されていた控除がなくなってしまうためです。

扶養範囲内で働く方が気を付けておくべき年収の壁は、保険や年金の壁、そして配偶者控除の壁があります。
具体的な年収金額とでいうと、以下のようになります。

●配偶者控除が配偶者特別控除に切り替わり、所得税がかかりはじめる「103万円の壁」
●勤務先や働き方によっては社会保険の扶養から外れる可能性がある 「106万円の壁」
●どんな勤務先、働き方であっても確実に社会保険の扶養から外れる「130万円の壁」
●配偶者特別控除が満額受けられなくなり、段階的に減り始める「150万円の壁」
●配偶者特別控除がゼロになる「201万円の壁」

このほか「家族手当」がある企業の大半は、配偶者に所得制限を設けており、年収103万円、もしくは130万円を超えると、家族手当が支給されなくなります。

以上を踏まえ、こまかな条件設定や計算は煩雑になるので省いて目安だけお伝えすると、質問者さんが「106万の壁」を超えて働く場合は、年収125~130万円以内に収めると世帯収入としておトクです。
130万円~200万円の間で働く場合が一番やっかいで、手取り収入が減少して「働き損」になるリスクがあります。
200万円以上の年収を確保できれば、世帯収入アップのメリットが感じられるでしょう。

一般的に正社員として働くのであれば200万円以上の年収は確保できますから、働き損を心配することはありません。扶養を外れて自分で社会保険料を納めることで、将来支給される年金も増えるという大きなメリットもあります。
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