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キャリアコンサルタントに聞く vol.76

残業が少ない会社に転職したい。

Q:残業が少ない会社に転職したい。

新卒で土木建築関係の会社に入社して5年になります。責任ある仕事を任されるようになり、やりがいは感じていますが、残業が多いのが悩みです。20代のうちに転職しようかと考えています。残業が少ないという観点でいえば、どんな職種・業種がいいのでしょうか。アドバイスをお願いします。


A:「収入の維持」「やりがいの維持」と天秤にかけて検討して。

ご質問ありがとうございます。

参考までに、パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda」が2022年1月に発表した「90職種別の残業時間ランキング」をご紹介します。

残業時間の少ない上位10職種は、以下のようになっています。

【平均残業時間の少ない職種ランキングTOP20】
1位 秘書/事務 10.5時間
1位 医療事務アシスタント 10.5時間
3位 営業事務アシスタント 11.1時間
4位 金融業界の代理店営業 11.4時間
5位 一般事務アシスタント 11.8時間
6位 金融事務アシスタント 12.3時間
7位 経理/財務事務アシスタント 12.5時間
8位 薬事 12.6時間
8位 金融業界の個人営業 13.4時間
10位 MR 13.7時間
10位 企画/マーケティング関連事務アシスタント 13.7時間


続いて、残業時間の多い上位20職種は、以下のようになっています。

【平均残業時間の多い職種ランキングTOP10】
1位 設計監理/施工監理/コンストラクションマネジメント 38.3時間
2位 プロデューサー/ディレクター/プランナー(出版/広告/Web/映像関連) 35.2時間
3位 施工管理 31.8時間
4位 建築設計/デザイン/積算/測量 29.8時間
5位 人材サービスの営業 29.2時間
6位 電機メーカーの営業 28.6時間
7位 機械設計/金型設計/光学設計 28.5時間
8位 組み込みエンジニア 28.3時間
8位 経営企画/事業企画 28.3時間
10位 インフラコンサルタント 28.1時間

質問者さんは建築業界で働いていらっしゃるということですが、やはりこちらでの露出が多いですね。

以上のように、残業時間は職種によって大きく異なりますが、全職種を見渡すと20.8時間/月の残業が平均的です。

2020年4月から中小企業にも「働き方改革関連法」が施行され残業時間の上限規制が適用されるようになりました。個人も企業も業務の適正化を迫られる場面が増え、働くことに対する意識が変化しています。
残業が少ないということは、意識して効率よく働いているということであり、結果としてプライベートの時間が増えるなどのメリットがあります。 ただ残業が減っていいことばかりかというとそうでもなく、残業手当が減少すれば収入減になりますし、残業が少ない業種・職種は限られているため、仕事にやりがいが見いだせないこともあります。

単純に「残業が少ない」という条件で選ぶのではなく、「収入の維持」「やりがいの維持」と天秤にかけてトータルのバランスで考えると、後悔しない転職ができると思います。
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