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キャリアコンサルタントに聞く vol.75

転職して会社員と副業を両立したい。

Q:転職して会社員と副業を両立したい。

メーカーで人事・労務の仕事をしています。
昔から写真と文章が好きでプライベートでブログをやっているのですが、同年代の女性を中心にフォロワーが多く、ありがたいことに好評をいただいています。先日は制作会社から「Webライターの仕事をしてみませんか」というDMをいただきました。自分としてはぜひチャレンジしてみたいのですが、今の職場は副業禁止です。Webライターの仕事だけで食べていく自信はないので、副業OKの企業に転職し、両立していけたら…と考えています。転職先選びで注意すべき点などあれば教えてください。


A:「副業OK」が最優先の転職はミスマッチにつながります。

ご質問ありがとうございます。

まずは副業に関して参考になる知識をご紹介しましょう。

パーソル総合研究所が2021年8月に調査レポートを公開した「第二回 副業の実態・意識に関する定量調査」では、以下のような結果が出ています。

●企業における正社員の副業容認率は55.0%で、2018年の前回調査より3.8ポイント上昇。
●副業容認の理由は、「従業員の収入補填のため」「禁止するべきものではないので」「個人の自由なので」が3トップ。
●他社で雇用されている人の副業を受け入れに前向きな企業は47.8%。
●副業を現在している人は9.3%で、前回調査から横ばい。
●副業をしたいと思っている人は40.2%で、前回調査から横ばい。
●副業をしたいという動機の1位は「収入補填」。ただし、職種によって動機に特徴的な違いがあり、「スキルアップ」などのポジティブな動機が高いケースもあれば、「現職の継続就業不安」などネガティブな動機が高いケースも。
●副業者の3~4割が、副業をしたことで本業にプラスの変化があったことを実感。

以上のように企業側の副業容認が進み、副業容認のメリットも明確になってきていますが、実際に副業を行う人の割合はほぼ横ばいとなっている状況です。


【会社員と副業を両立させる転職のポイント】

会社員と副業を両立させるための転職先探しのポイントとしては、まず大前提として副業可能かどうかを確認することです。「副業OK」としながらも条件つきの場合もあるので、詳しく聞きましょう。制度上認められているだけでなく、実績があると安心です。

なお「副業ができること」を転職の条件のひとつにするのは問題ありませんが、それが一番になってしまうのは問題アリです。なぜなら、企業が副業を認めるのは、本業にプラスになる要素を求めるからです。同時に「副業に打ち込み過ぎて本業に支障をきたした」といった過重労働のリスクには敏感です。

面接など選考の段階で、企業側の「副業容認」に対する考え方を聞くとともに、ご自身がやろうとしている副業について説明しましょう。
副業はあくまで「副」です。場合によっては「入社後は成果を出すまで本業に集中し、ゆくゆくは副業にもチャレンジしたい」というスタンスでもいいのではないでしょうか。
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