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キャリアコンサルタントに聞く vol.67

人間関係が原因で転職しても大丈夫?

Q:人間関係が原因で転職しても大丈夫?

上司が苦手です。プロジェクトがうまくいったときは自分の手柄にする、うまく結果が出せなかったときは部下のせいにする、ということが常態化しており信頼関係が築けません。部署全体の雰囲気もギスギスしていて、モチベーションを保てません。このままの環境で働くのは辛すぎるので転職したいと考えていますが、人間関係が原因で転職、というのは我ながら後ろ向きな気もします。どんなものでしょうか。

A:人間関係以外の「転職の軸」を持ちましょう。

ご質問ありがとうございます。

会社で働く上で、人間関係の悩みは尽きないものです。
厚生労働省の「平成30年雇用動向調査結果の概況」によると、2018年の1年間に転職した人の「前職を辞めた理由」として「職場の人間関係が好ましくなかった」と答えた人は、男性で7.7%、女性で11.8%でした。
私がキャリアコンサルタントとして相談を受ける際も、「違う会社でキャリアアップしたい」などと言っていた方の話をよくよく聞いてみると、実は人間関係が転職のきっかけだった、ということは多々あります。人間関係を理由に転職する人は少なくありません。

会社は仕事をする場所で、人と仲良く付き合うための場所ではありません。
しかし人間関係(の悪さ)が原因で業務に対するモチベーションの維持が難しくなったり、正当な人事評価が受けられなかったり、あるいは心理的なストレスが大きいということであれば、我慢して耐え続けるのではなく、何か対策を講じるべきです。

社内に相談窓口があれば相談するというのが一番ですが、それほど規模が大きくない会社では難しいかもしれませんね。

その次に考えられる対策は、相手の態度を変えようとするのではなく、自分の考え方を変えることです。「こういう人だからしょうがない」「価値観が合わないのはしょうがない」と右から左に流すように割り切って考えるようにすると、気がラクになることがあります。

そんなことではとても気がラクにならない、というのであれば、転職という手段で人間関係の悩みから抜け出すのも大いにありだと思います。

ただし、現職における人間関係だけを転職理由にすると、志望動機の組み立てや面接に苦戦します。
また、誰にとっても「人間関係のよい会社」「いい人ばかりの会社」というものはありませんから、そうではない「転職の軸」が必要です。会社や仕事に求める最低限の条件を明確にしておきましょう。仕事内容や給与面などでミスマッチが生じると、人間関係以外の新たな不満を抱えてしまうことになります。

転職先では人間関係がリセットされます。人との出会いを大切に、ご自身にとって心地よい、新しい関係性づくりができるといいですね。
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