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キャリアコンサルタントに聞く vol.63

IT業界への転職を検討しています。

Q:IT業界への転職を検討しています。

新卒入社で丸3年が経ちました。営業をしていますが、業界的に「なくなりはしないけれど先細りは必至」といった状況です。withコロナ時代ということも考えると、早いうちに伸びしろがある業界に転職したほうがいいのでは…、と考えるようになりました。自分自身、大学時代に情報関連のことをかじっており、これからはIT業界がいいとの話も聞きます。どんなものでしょうか。

A:従来の「IT企業」に絞らず、視野を広げて検討してみては。


ご質問ありがとうございます。

新型コロナの影響で、採用を一時停止する企業は確かに出てきています。IT業界ではそこまで大きな影響は出ていません。逆に採用活動を活発化している企業もあり、転職先としてIT業界を希望する求職者さんも増えています。

IT業界とひとことでいっても、すそ野は広いです。

Webサイトの制作やインターネット広告などに携わるWeb関連業界。
企業が求める情報システムを構築するSIerと呼ばれる業界。
パソコンやスマホなどを制御するプログラムを制作するソフトウェア業界。
パソコンやキーボード、モニター、プリンター、ゲーム機などを製作するハードウェア業界。

これらの業界の中で、顧客の経営課題をITの力で解決する「ITコンサルタント」、顧客と交渉して案件を獲得してくる「セールスエンジニア (営業)」、開発実務を担当する「プログラマ」「エンジニア」、プロジェクトの進行管理を行う「プロジェクトマネージャー」、クリエイティブ系の業務を担う「WEBデザイナー」「ディレクター」、そしてバックオフィス業務で企業を支える「事務」「経理」「人事」などなど、多種多様な人材が活躍しています。

ご質問にあった転職についてですが、今までと同じ営業系の職種であれば、一般的な営業スキルだけでなく、取り扱う商品やサービスに関する専門的な知識が求められます。もっともこれはどんな業界でも同じかもしれませんね。
そうではなく、技術系の職種にチャレンジしてみたいということであれば、ソフトウェア業界のプログラマやシステムエンジニアについては未経験OKの求人も多く出ています。

いずれにしろ、質問者さんの年齢であれば、ポテンシャル採用とよばれる未経験者歓迎求人も少なくありません。


もうひとつお伝えしておきたい大切なことがあります。
それは、ここ数年でIT業界と非IT企業のボーダーが急速になくなってきている、ということです。
たとえば製造業、医療、農業、金融、小売などこれまでITが活用されていなかった業界で、デジタル・トランスフォーメーション(DX)が進んでいます。
つまり、非IT企業でもIT人材の新規採用や育成に力を入れているということです。

転職についても、従来のIT企業に的を絞らず、視野を広げて考えてみると、いい出会いがあるかもしれません。
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