キャリアコンサルタントに聞く vol.61
Q:コロナ禍で地方移住・転職を考えています。
東京の会社で働いています。コロナ禍が続く中で、都市部で働くことにリスクを感じ、家族で地方に移住するのもよいのではないかと思うようになりました。最近、地方移住・転職の事例も増えていると聞いていますが、現状はどうでしょうか。こういう視点で考えると失敗がない、というアドバイスもいただければ幸いです。
A:短期的な視点ではなく、今後の働き方、生き方をしっかりと考えましょう。
ご質問ありがとうございます。
とあるアンケート調査では、4割の方が「コロナ禍で企業選びの軸が変わった」と回答しています。その中で特に重視するようになった企業選びの軸は「希望の働き方(テレワーク・副業など)ができるか」「企業・事業に将来性があるか」となっています。
実際、「希望の働き方」については、感染予防対策としてなかば強制的にテレワークが進んだことで、仕事とプライベートの両立やライフイベントへの対応などを意識し、柔軟な働き方を指向する方が増えました。
勤務先がテレワークの導入を躊躇していたりすると、社会情勢により柔軟に対応できる企業に魅力を感じる方も多いでしょう。
「企業・事業の将来性」については、業界によっては事業を縮小したり、事業所を閉鎖したりといったケースもあったため、これまでにない視点を含めて、時代を見据えた転職を検討する方が増えています。
質問者さんと同じ気持ちの方は、少なくありません。
さて、都市部で働くことにリスクを感じているので地方への移住を検討したいということですが、実践するなら以下のようなかたちがあります。
(1)リモートワークができる都内の企業に転職する
地方に住みながら、リモートワーカーとして都内の企業で働く、というスタイルです。
職種・業種によりますが、地方にサテライトオフィスを設置する企業は少しずつ増えてきています。
(2)地方の企業に転職する
地方リモートワークOKの企業が見つからない、あるいは職種としてテレワークができない、ということであれば、移住を伴う転職を考えてみましょう。
(1)も(2)も、同じ転職ですが、情報収集の仕方が異なりますし、描けるキャリアプランも、あるいは人生プランもまったく違うものになるでしょう。
どんな選択をするにしろ、コロナ対策という短期的な視点ではなく、ご自身が今後どういう働き方、生き方をしたいかということを深く考えて実行に移すことが重要になります。
地方への移住・転職ということであれば、コロナは地方経済にも大きな影響を与えており、けして良いタイミングとは言えませんが、今を人材確保のチャンスと捉えている地方企業は少なくありません。
そういった地方の知られざる優良企業と、求職者さんをマッチングするのが私たちの仕事です。
面談もオンラインで行っていますので、ぜひご相談ください、
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