キャリアコンサルタントに聞く vol.56
Q:オンライン面接のコツは?
東京の会社で法人営業の仕事していますが、実家の事情で急遽、地元新潟にUターンすることになりました。知人を頼っていくつか転職先を探していますが、昨今の状況から面接はオンラインで、ということになりそうです。WEB上で打ち合わせをするような機会はこれまでほぼなかったので、若干不安を感じています。オンライン面接のコツなどあれば、アドバイスいただきたいです。
A:非言語情報不足を補うコミュニケーションを意識して
ご質問者さんがおっしゃるように、対面での採用活動は急速にオンラインでの対応に切り替えられつつあります。以前はあまり選択肢はありませんでしたが、最近はZoomなどの新しいツールも浸透しています。
慣れない不安はよく分かります。
が、Uターン転職を希望される方にとっては、移動時間や交通費がかからず、働きながら効率的に転職活動に取り組むことができるわけですから、メリットも大きいです。ポジティブに捉えましょう。
さて、ご質問の「オンライン面接のコツ」についてですが、まずは対面での面接もオンライン面接も、基本は同じだと心得ていただきたいと思います。
企業研究や自己分析を行なった上で、
・なぜこの会社で働きたいのか
・これまでどんな業務に関わり、どんな経験を積んできたか
・その経験を、転職先でどう活かしたいか
といった点をきちんとまとめておきましょう。
一方で、下記のようにオンライン面接ならではの注意したいポイントもあります。
【背景と服装に注意】
これは基本事項です。
何も掲示していない壁を背にしましょう。
服装は通常の面接と同じくスーツをおすすめします。明るい色のほうが好印象です。
【はっきり、ゆっくり話す】
対面の面接より声が通りにくくなります。普段より声を張り、ゆっくり話すことを心掛けてください
【リアクションは大きく】
PCやスマホの画面越しに相手と話すことに違和感を感じる人は少なくありません。
ここで重要になるのは、しっかりうなずく、口角をぐっと上げて笑顔をつくるなど、「あなたの話を聞いていますよ」というリアクションを大きくすることです。相手に信頼感を持ってもらえます。
【アクシデントをチャンスに変える】
オンライン面接ならではのアクシデントを自己PRに活用しましょう。
たとえば接続が不安定になった場合には、「今、音声が乱れて◯◯の後からが聞こえませんでした。申し訳ありませんが、もう一度お願いできますか?」などとスマートに対応すれば、好印象を与えることができます。
相手と同時に話し出してしまったときも、「失礼しました。どうぞお先に」と笑顔で促すことができれば、臨機応変のコミュニケーション力のアピールになります。
いかがでしょうか。
対面での面接では、人事担当者は、相手の立ち居振る舞いやしぐさ、言葉の抑揚などの非言語情報から人間性を把握し、判断材料のひとつとします。オンライン面接は伝えられる情報量がどうしても少なくなってしまいますから、それをいかに補うか、という視点が重要になります。参考になれば幸いです。
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