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キャリアコンサルタントに聞く vol.40

年収アップにつながる転職活動のコツは?

Q:年収アップにつながる転職活動のコツは?

石川県在住の30歳、新卒で入った会社で営業をしていますが、給与面で今の会社に不満があります。
友人からは「転職しても給与は上がらないよ」と言われますが、年収アップにつながる転職活動のコツがあれば、ぜひ教えてください。

A:「自分の年収は自分で決める」という視点を持ちましょう。

ご質問ありがとうございます。
転職前後で年収が上がるか下がるか。気になるところですね。
まずデータを見てみましょう。

厚生労働省の調査(平成27年転職者実態調査)によると、転職して年収(賃金)が「上がった」人は全体の40.4%、「下がった」人は36.1%、「変わらない」と答えた人は22.1%となっています。
全体的には「上がった人」が多いようですね。

年齢層別に詳しく見てみると、44 歳以下の年齢層では「上がった」という人の割合が多く、45 歳以上の年齢層では「下がった」という人の割合が多くなっています。また、年収が増えた人の割合がもっとも多いのは25~29歳の47.1%です。
つまり若い人のほうが転職によって年収が上がるケースが多いようです。これは、若い世代はもともとの年収が低いので、転職してさらに下がることはあまりないということでもあります。

では、年齢が高くなると年収は上がらないのかというと、そうではありません。

調査によれば、年収が30%以上増加した人の割合がもっとも多いのは50~54歳の層です。
年収30%アップって、すごいですよね。この年代は管理職ポストを得て転職することも多く、大きく年収を上積みできるチャンスがあるようです。

以上は一般的な傾向です。

実際には業界、あるいは会社規模によって平均年収は大きく異なります。また、その会社に正当な人事評価システムがあるかないかで、年収に対する満足度は変わってくると考えられます。

質問者さんの場合、現職で年収が低いことに不満をお持ちということですが、営業で実績を上げるなど会社への貢献度が高いにもかかわらず年収に反映されていないのであれば、30歳という年齢も踏まえて、転職を検討する余地は十分にあると思います。

これまで日本の企業は新卒採用が中心で、中長期的な視点で人材を育成し、安定的に雇用してきました。しかし二度、三度の転職が当たり前になりつつある今は、「会社任せ」ではなく働く個人が年収・雇用の安定や、キャリアパスについて主体的に考えることも大切です。

簡単に言えば「自分の年収は自分で決める」という視点を養うということです。

一方で現実的には、自分で自分を評価し、企業と直接年収交渉をするのは難しい面もあります。求職者のスキルや経験と、企業の要望がうまく合致しなければ、結果的に年収ダウン、数年後には退職といった厳しいケースに至ることも考えられます。

希望する年収が妥当かどうか知りたい、あるいは企業との年収交渉を任せたいというご要望があれば、ぜひ私たちにご相談ください。
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