転職百科

フォーラムキャリア転職百科>とにかく面接が苦手です。対策を教えてください。

キャリアコンサルタントに聞く vol.32

とにかく面接が苦手です。対策を教えてください。

Q:とにかく面接が苦手です。対策を教えてください。

富山県在住の29歳男性、システムエンジニアとして転職を考えています。
もともと人前に出ると緊張してうまく喋れなくなるタイプです。新卒のときは、先輩が立ち上げたベンチャー企業に早々に入社を決めたため、就活らしい就活はしておらず、面接の実践経験がありません。転職時の面接対策を教えてください。

A:マニュアル本に書いていないリアルな面接の傾向をお伝えします。

ご質問にお答えする前に、最近私がいくつかの企業で聞いた「面接に関わる話」をご紹介したいと思います。

富山県の某メーカーの海外部門で活躍されている営業マンさんは、新卒入社ですが、マニュアル本は一切読まずに面接に臨みました。「大学時代の印象に残っている体験は?」という質問にアルバイトでの体験を答えたところ、面接官がそのバイト内容に興味を持ったらしく、話しの内容はだんだんと雑談に入っていき、そのままタイムアウト。ご本人は「これは落ちるな」と思ったそうですが、その後合格の連絡が入りました。

石川県のクリエイティブ関連の某企業では、面接では型通りの質疑応答はほとんどなく、応募者の趣味の話に終始することが多いとか。人事担当者によれば、そこで「この人は面白い」と感じた人を採用することが多いとのことでした。

同じく石川県のとあるベンチャー系システム開発会社では、採用にあたって技術レベルや実績を知るための面接は実施するものの、「しっかりした技術力さえあれば、コミュニケーション上手である必要は全くないし、口下手でも技術職として受け答えができればOK」と言い切ります。

いかがでしょうか。

最初にこういう話をしたのは、最近の「面接」の傾向を知っていただきたいと思ったからです。

今の世の中、面接対策のマニュアル本はたくさんあります。本を読んで対策を立てること自体は悪いことではありません。自分自身を客観的に見つめるきっかけになりますし、その分、自信を持って面接に臨めるでしょう。

ただし問題なのは、本に書かれている回答例を暗記すれば、及第点が取れてしまう、ということです。面接はペーパーテストとは異なるので、暗記するものではないですよね。

そういう点は企業の人事担当者もよく分かっており、最近は従来のような型にはまった面接ではなく、面談に近い雑談面接を行う企業が増えてきています。これは特に「臨機応変さ」「実践的なコミュニケーション力」を重視する企業・職種で顕著です。前述の例では、最初の2つのエピソードが該当します。

「じゃあやっぱり面接は話し上手な人が勝つのか」といえば、そうではありません。コミュニケーション能力を測定することだけが面接の目的ではありません。3番目のエピソードにあるように、技術力や実績を測定することを優先させた面接もあるわけです。

質問者さんの場合は、このエピソードと同じく、システムエンジニアとしての転職をご希望です。人材に求めることは企業によって異なりますが、話す力より技術力を求める企業は少なくないと思います。
面接に対して必要以上に苦手意識を持つことはありません。技術者としてキャリアを積まれてきたのであれば「あなたの得意なことを教えてください」という質問に戸惑うことがあっても、「得意なプログラミング言語を教えてください」という質問に対しては、自然に話せるのではないでしょうか。

もちろん、面接の基本的なマナーや心構えを知っておくことは重要です。その点は私たちがしっかりサポートしますので、ぜひご相談ください。

一覧に戻る >

pagetop