キャリアコンサルタントに聞く vol.27
Q:転職理由が「人間関係」はOK?
石川県在住の25歳、入社3年目で接客業をしています。職場の人間関係が悪く、転職しようかと考えています。職場の人間関係が悪いからという転職理由は印象が良くないと聞いたことがあるのですが、実際はどうなのでしょうか。
A:人間関係がうまくいく対策を講じ、それでも解決できないならポジティブな姿勢で転職に臨みましょう。
「職場の人間関係が転職を考えるきっかけになった」という方は少なくありません。厚生労働省の雇用動向調査でも、「人間関係が悪い」を離職理由に挙げている方は一定の割合でいますから、質問者さんと同じ悩みを持った方はたくさんいるようです。たしかに会社は1日の多くを、そして一生の多くを過ごす場所ですから、そこでの人間関係が悪いとストレスは相当なものになりますよね。
ただ、仕事内容や待遇には不満がないというのであれば、転職するより人間関係がスムーズになる対策を講じる方がベターという場合もあります。ここは一度冷静になり、次のようにステップを踏んで考えてみましょう。
1.自分の言動を見直す
「ひどい上司だ」「アイツとは気が合わない」と決めつけることは簡単です。でもあなた自身に悪いところはないでしょうか。周囲に失礼な対応をしていないか、配慮のない発言をしていないか、自分の言動を見つめ直してみましょう。友人や信頼できる会社の先輩に客観的な意見をもらうと、自分では気づいてない自分の良くない言動に気づくかもしれません。
2.考え方を変える
どんな会社に勤めたとしても、「合わない人」は必ずいますから、どこかで割り切ることも必要です。こちらが相手のことを良く思っていないことは、相手に自然に伝わりますから、相手の良いところを見つけて好きになる努力をすることも大切です。どうしてもダメ、という場合は、私的な感情は封印してビジネスライクに付き合えばよし。カチンとくることがあってもさらりと受け流す「スルー力」を磨くことも大切です。
なお、パワハラやモラハラに近いケースであれば、迷わず会社の担当部署に相談しましょう。
3.転職を検討する際は、「転職理由」にポジティブな視点を入れる
上記のことを実践し、それでも問題が解決されないなら、本気で転職を検討する段階です。私たちにご相談ください。
ただ、職場の人間関係を転職理由として第三者に説明するのは難しいことです。「本人にも原因があるのでは」と思われてしまうかもしれませんし、「ウチに入社してもまた人間関係が原因で辞めるかも」と不安要素として捉えられるかもしれません。応募、面接の際は、たとえばですが、「前職は個人プレーの仕事スタイルだったが、チームで成果を上げるような仕事に就きたいと考えた」など、ポジティブな視点を入れることが大切です。
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