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キャリアコンサルタントに聞く vol.100

短期離職後の転職は不利?

Q:短期離職後の転職は不利?
大学を卒業して地元新潟にUターン、2年前に卸売商社に営業職として就職しました。しかしパワハラ気味の上司とどうしても反りが合わず、退職を検討しているところです。平行して転職活動を始めようと思っているのですが、入社2年目での短期離職となることに不安を感じています。転職活動で不利になることはあるのでしょうか。

A:面接対策をしておけば問題ありません。

厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況(2020年3月卒業)」によれば、就職後3年以内の離職率は、新規高卒者で37.0%(1年目15.1%、2年目11.7%、3年目10.2%)、新規大卒者は32.3%(1年目10.6%、2年目11.3%、3年目10.4%)となっています。
業種別では宿泊業・飲食サービス業、生活関連サービス業・娯楽業、教育・学習支援業が早期離職率が高い傾向にあります。また、企業規模(従業員数)では小規模企業ほど離職率が高くなっています。

数字の上では、新卒入社の3人に1人が3年以内に離職しているのが現状です。
ひと昔前であれば、就職した会社をすぐに辞めることは珍しく、どちらかといえばネガティブに捉えられていましたが、最近は短期離職はそう珍しいことではありません。
慢性的な人手不足の状況で、「第二新卒」として歓迎されるケースもあります。

さて、ここからは質問者さんの相談内容についてです。
相談者さんが心配しておられるのは、短期離職の場合、転職を希望する企業に「忍耐力がない」「コミュニケーション能力が低い」「またすぐに辞めるのではないか」などと思われるのではないか、ということだと思います。
そう受け取る企業もあるかもしれませんが、会社の採用基準は、あくまで「活躍できるポテンシャルがあるか」「一緒に働きたいと思える人物か」です。
これを踏まえて面接時にしっかりアピールしたいのは
(1)退職理由と退職から学んだこと
(2)自分の強みと志望理由
の2点です。

(1)については、できるかぎり退職理由を正直に伝えることをおすすめします。
上司がパワハラ気味だったのであれば、具体的にどのようなことがあったのか、そのときどのように対処したのかを客観的、簡潔に説明しましょう。
ただし後ろ向きで終わってしまってはダメで、その経験を踏まえてどんな環境で働きたいか、前向きな希望を語ると好印象です。

(2)については、期間は短くとも、前職の経験やスキルはあなたの強みとなります。アピールできることは自分の中できちんと整理して伝えましょう。
第二新卒を採用する企業側のメリットは、社会人としての基本的なマナーをすでに持った人材を獲得できるという点だということを念頭に置いておくといいでしょう。

当社には、第二新卒者の求人も多数寄せられています。お気軽にご相談ください。


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